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第240回節分と鍼灸の脈診

第240回 節分と鍼灸の脈診

「なぜ寸口(手首)の脈を診るだけで、内臓の状態から生死の吉凶まで分かるのか?」「それは、寸口が気の流れの『終始点』(終わりの始まり)だからである」

約2000年前に編纂された鍼灸医学のバイブル『難経(なんぎょう)』はこの問答から幕を開けます。実はこの一文にこそ、鍼灸の真髄が隠されています。一般的に医師の目的は病の治療ですが、鍼灸師がそれだけを目的にしてしまうと、本質を見失うことがあります。よく耳にする「自然治癒力の向上」も、あくまで施術の結果として体が起こす現象です。では、鍼灸施術の真の目的とは何か?それは「良い脈を作る」ことに他なりません。臨床において、施術によって脈が整えば苦痛は軽快します。これは紛れもない事実です。面白いことに、脈は病気になってから乱れるのではなく、発病する前に変化します。さらに言えば、病だけでなく、災難に遭遇する前にも脈は乱れるのです。※第144回「秘伝脈診占い」
つまり、現象より「脈の変化」が先。ならば、先に良い脈(波)に整えてあげることで、病を癒し、災難を遠ざけることができるのです。寸口は「終始点」。ここで良い脈を確認できるなら、その先は安心というわけです。

この「終始点」という考えは、私たちの暦にも当てはまります。それが、もうすぐやってくる「節分」です。立春の前日である節分は、まさに冬から春へと気が切り替わる一年の「終始点」です。 手首の脈で吉凶を診るように、節分の日の過ごし方で、その一年の運気や健康の吉凶が変わるといっても過言ではありません。節分の「豆まき」は、いわば一年の脈を整えるための鍼灸施術です。鍼灸には「補法(ほほう)」と「瀉法(しゃほう)」という技があります。
・補法:正気を呼び込む=「福は内」
・瀉法:病邪を追い出す=「鬼は外」
豆まきは単なる伝統行事ではなく、気の滞り(古い気)を追い出し、新しい春の気をスムーズに導入するための気のメンテナンスなのです。一年の気の巡りがリセットされるこの瞬間に、いかに良い気を呼び込めるかが、続く365日のクオリティを決定づけます。

では、鍼灸施術で作る「良い脈」とはどんな状態なのでしょうか?それは、速過ぎず遅過ぎず、強過ぎず弱過ぎず、浮かび過ぎず沈み過ぎず…一切の偏りがない「絶妙なバランス」が取れた脈です。邪気は、その「偏り(隙)」を狙って入り込んできます。
そしてこのバランスの理想形が、節分翌日の立春に玄関に貼る護符「立春大吉」の四文字に隠されています。この文字を縦に書いて真ん中で割ってみてください。左右が見事に同じで、裏から見ても表と同じように読めます。この「偏りのなさ」こそが邪気を寄せ付けない魔力の正体なのです。
同じく、高市早苗首相も、左右裏表が同じの鬼滅の名前です。
衆議院解散で政界が騒がしくなっていますが、この「立春大吉」のような偏りのない調和のとれた日本であることを願わずにはいられません。
皆様にとって、節分が最高の「終始点」となりますように。改めて、良いお年を!

 

第240回香肌文庫 2026.2.1

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