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香肌文庫 第177回 風邪を初期に抜く方法

「コロナ禍の中、インフルエンザの季節到来!」テレビを見ていると恐怖心ばかり煽られますが、むやみに怖がっても疲れるだけなので冷静に自分自身の体調管理を行いましょう。
そこで今回は風邪を初期に抜く方法を東洋医学の考えでご紹介したいと思います。
現代医学では風邪もウイルスの種類によって多種多様に見えてしまいますが、東洋医学ではそのように見ません。風邪が体を犯す深さによって多様に見えると考えます。東洋医学では「病邪マズ皮毛ニ入ル」とします。この皮毛とは体の最も浅層部分のことであり、ここに風邪が入った段階を「太陽病」といいます。漢方薬で言う「葛根湯」の証に当たります。風邪はまずここから犯していくのです。コロナやインフルエンザは進行が非常に速いのですが決して例外ではありません。
つまり、この段階で風邪を抜くことが出来れば、邪を深入りさせないで済むわけです。
それではこの太陽病の段階ではどのような自覚症状が起きるのか下に箇条書きにしてみました。
①背中がぞくぞくと寒い(まだ発熱はない)
②後頚部が凝る
③腰痛が起こる(前屈が痛い)

①に関しては風邪の自覚症状としては非常に分かりやすいです。②や③は単独で表れると風邪によるものなのか他の疲れから来るのか見極めが難しいのですが、特に労働等で負荷をかけていないのに起こった場合は要注意です。そして①~③を見て分かるように太陽病、つまり風邪の初期段階は全て体の後ろ側、背側に症状が出やすいのです。ちなみに後頚~背側は太陽光線が最も当たる部位であることから、この部位に出る症状を太陽病と名付けています。

そしてこの太陽病のうちに風邪を抜く方法なのですが、何といっても「発汗」が大事です。この時点ではまだ発熱していないことが多いのですが、温かい物を食べ温かい布団に入って発汗すればそれだけで風邪が抜けることが多いです。特に持病もなく体力のある人なら風呂に入って発汗させる方法も良いです。漢方薬を服用するなら葛根湯です。
また、この段階で必ず反応が出ているツボがあります。そのツボは足の外側にあり「金門」といいます。
ツボの場所ですが、外くるぶしから真っ直ぐ足底に向かって指を滑らせて行き、骨がなくなり肉に変わる際にあります。反応が出ていれば強く押すと痛みがあります。ツボの場所は個人差がありますのでこの場所より少し足先の方へ寄った所に出る人もいます。だいたいの目安を付けてから圧痛を頼りに探せば良いのです。
左側に出ていることが多いのですが右側の場合もあります。必ず左右どちらか一方を使います。ツボが見つかったらここへ十円硬貨を絆創膏などで一晩張り付けておきます。(※10円玉療法) 大変よく効くツボです。

第177回香肌文庫 2020.11.1

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