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香肌文庫 第79回 逆らえば災い

「四時に逆らえば災い生じ…」これは東洋医学の古典にある一文です。
四時とは春夏秋冬の四季を表しており、ほとんどの現代語訳には「季節を無視した不摂生な生活をしていると
病気になる」と訳されています。そして私もその程度に理解していました。 ただ数年前に師より受けた講義では、「逆らうとは逆流、つまり過去へ戻るという事であり、それが病気も含め様々な災いの原因になると古典は教えているのだ」と教わりました。 当時はあまりピンと来なかった私ですが、最近見たニュースから「こういうことか!」とその講義を思い出し身震いがしました。
ニュースの内容は「禁煙していた人が再び喫煙をすると肺疾患のリスクが倍以上になる」というものでした。
これこそ「逆らえば(過去へ戻れば)災い生ず」です。 私は改めて的を射た師の古典解釈に頭が下がりました。
言われてみれば、体を壊して禁酒した人が再び飲み始めたことにより以前にも増して病が悪化したという話を何度か聞いたことがあります。 
病気だけではありません。例えば犯罪も再犯は重罪となりますし、悪事から足を洗っていた人が再び悪事を働くと必ず御用になっています。同じ失敗を二度起こすと世間から見放されるということです。 
師はさらに「一度退いた座に再び着いたり、引退をしたのに再び表舞台に立つと病気になったりトラブルが起こりやすく、また、国が乱れるのも国政が時流に逆らっているからだ」と例を踏まえて教えてくれました。
「逆らえば災い生ず」病も国難も同じ理由で生じるのでしょう。

第79回香肌文庫 2012.9.1

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