暖かい春の季節を迎え車や電車で行楽地に出かける方も多くなってくる頃です。そこで今回は自分で出来る乗り物酔いのツボ療法を紹介します。
手の平を上に向けて肘を伸ばして下さい。そして肘の折れ曲がる所の真ん中から手首の折れ曲がる所の真ん中にかけて一本のまっすぐな線を想定して下さい。ちょうど前腕を二分する中央線ということです。この線を鍼灸では心包経（しんぽうけい）といい、この線上に乗り物酔いなど吐き気を伴う症状に効くツボが並んでいます。この線を肘の方から手首に向かって反対側の母指でさすったり、グリグリと揉みながら移動していきます。１０～２０回行うとよいでしょう。気分が悪くなる前に行っても予防になります。左右の腕のうち、右側の方が効くことが多いのですが、心配なら両方行っても大丈夫です。また、この方法は乗り物酔い以外でも吐き気を伴う症状全般に効果的です。それでは気を付けて行ってらっしゃい。
　　　　　　　　　　
第31回香肌文庫　2008.4.1