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香肌文庫 第24回「養生訓」を見直そう

もはや“氾濫”といっていいほどの様々な健康器具やトレーニング法、サプリメントが世に出てきています。
しかし、健康生活を願う人の増加と反比例し、体調の不良を訴える人はいっこうに減る気配がありません。
それだけ住みにくい世の中になったといえばそれまでですが、もしかしたら何か大切なことが抜けているのではないのでしょうか?健康生活のヒントは案外単純なところにあるような気がします。そこで今回は「養生訓」を見直してみたいと思います。
「養生訓」は江戸時代の貝原益軒という先生が著したもので、自分自身の生活体験と医学や儒学の深い知識を活かして庶民の生活心得書として書かれたものです。「養生訓」は莫大な紙数のためここではいくつかを抜粋します。もっと知りたい方は図書館や本屋へ足を運んで下さい。

養生の術は先ず心気を養うべし。心を和やかにし怒りと欲をおさえ、憂い思いを少なくし心苦しめず…
(まずは心の安定が健康の第一条件としています。プラス思考とあきらめが肝心)
身体は日々少しずつ労働すべし。久しく安坐すべからず…
(“癒し”もほどほどに ということでしょう。)
古の人、三慾を忍ぶ事を言えり。飲食の慾、色の慾、睡の慾なり…
(睡の慾とは「サボりたい」という欲望です。)
酒食の気いまだ消化せざる内に臥して眠れば、必ず酒食とどこおり、気ふさがりて病となる…
(就寝前の飲食を戒です。最近のベストセラー「病気にならない生き方」でも同じことを警告しています。)
珍美の食に対すとも八九分にてやむべし。十分に飽き満ちるは後の禍あり…
(美食、満腹の戒めです。)
病ある人、養生の道をばかたく慎みて病をば憂い苦しむべからず。憂い苦しめば気塞がりて病加わる…
(まさに最近の免疫学です。病気になってしまったらクヨクヨしないで、なるべく楽しいことを考えましょう。)

どうですか、単純で分かりきった事ばかりでしょう。最先端の医学がたどり着こうとしているのも結局この「養生訓」なのです。そして、「養生訓」はこんなことも言っています。
凡そ薬と鍼灸を用いるは、やむ事を得ざる下策なり。飲食・色慾を慎み、起臥を時にして(規則正しく)養生すれば病なし… 
厳しい!

第24回香肌文庫 2007年

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