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第233回 九という数

古来東洋では割れない、別れないという性質から奇数を吉数としてきました。奇数を陽数、偶数を陰数とも言います。お灸を据える数も基本的には奇数とします。奇数は生体に補法(+)として作用し、偶数は瀉法(-)として作用します。お灸はどちらかといえばマイナスになった体に力を与えるものなので5壮、7壮というように奇数の数で補法を行います。一見無意味のようですが、このようなちょっとした加減が効果を左右します。
姓名判断でも安定、平和、出世などの画数は15、31、47など奇数となっています。
しかし奇数でも例外で凶数とされているものがあるのですが、それは9です。姓名判断でも9、19、29、39…は凶数となっているのです。
なぜ9が凶数になるのかといえば、9は数のMAX、完成であり、欠けていく始まりだからです。
姓名判断の本を見ても9を持つ名前の人は大成功と失敗、運の急変、晩年運低下などと書かれています。
9は満月と同じ作用があるのです。例えば願望成就には満月ではなく新月の日に祈るのが良いとされていますが、それはこれから増えていく一方で願望が徐々に形になっていくからです。
9は進むもマイナス(0)、退くもマイナス(8)になります。
では満月にはどんなスピリチュアル効果があるのかといえば、浄化作用、邪気払いです。
新月から熱が上昇していきパッと発火した状態が満月で、満月は炎です。邪気を滅却します。

私は9が魔除けの数ではないのかと薄々思っています。それは姓名判断で9を持つ運勢の人が九死に一生を得るというようなことがよく起きているからです。大事故に巻き込まれても奇跡的に助かったとか、急病で飛行機をキャンセルしたらその飛行機が墜落したなどの話を聞くからです。
日本でも魔除けの方法として九字切りや九つの盤からなる魔法陣があり、とにかく魔除けといえば9の数が出てくるのです。魔除けとは邪気を跳ね返す作用ですが、9は完成数で全く入り込む隙がないのです。
日本にある蛇の目やトルコのナザールボンジュウなど目を魔除けに使うことも世界各国にみられますが、目は東洋の九宮術で9を表しています。また丸い形から満月同様の効果があるのかもしれません。

もう一つ名前に9を持つ人の特徴として芸術才能があります。岡本太郎氏が言ったように芸術才能は爆発、つまりパッと発火するものです。まさに9の成せる技です。
9を持つ名前の人と同様に天才的な芸術家は平和な生活とは縁のない人が多いものです。だからこそ常人では成し得ない発想が生まれるのでしょうか。芸術才能は泥の中に咲く仏の花、蓮です。今が見頃ですね。ちなみに蓮の地下茎であるレンコンはぐるっと円状に九つの穴が空いています。

第233回香肌文庫 2025.7.1

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