第229回 救いのケガ?
この度はケガによる長期休養、大変ご迷惑おかけしました。現在は通常通りやっておりますのでよろしくお願いいたします。さて、ケガは災難に違いないのですが、スピリチュアルの世界では厄落としであるとか運気上昇の前触れなどともいわれます。かく言う私もおめでたい性格で、今回の災いは何をもたらしてくれたのだろうと考えていたのですが、ある変化に気がつきました。私は基本健康なのですが、昨年の秋頃からウォーキング中や入浴中に軽い息切れや胸の違和感があり、脈を診ると数回に一度抜ける不整脈、いわゆる期外収縮の症状があったのです。
期外収縮自体は中高年では珍しくもなく心配いらない場合が多いのですが、これまで健康だっただけに少し気になっていました。
しかし、今回のケガをきっかけにその症状がすっかり治ってしまったのです。
今回のケガは山中で転倒して右肩の脱臼と骨折を負い救急車で搬送されたのですが、とにかく耐え難い激痛で血圧も200近く上昇している状態が続きました。何が影響して期外収縮の症状が消えたのかは分かりませんが、調子の悪い電化製品を蹴っ飛ばしたら正常に動き出したような現象です…。
人間万事塞翁が馬、ケガをするという災難も実は病気を治すために差し向けられた救いと考えると色んな空想が浮かんできます。
例えばカマキリの行動様式が体内に寄生するハリガネ虫に操作されるように、多数の微生物が住む私たちの体も実はそれらに操作され、宿主の体に危機が迫ると自分たちを守るべく、場合によってはケガに導くのでしょうか?スピリチュアル的に捉えるなら御先祖様や信仰している神仏が救いの手でケガへ導いてくれたのかもしれませんね。
いずれも空想の域を出ませんが、ケガを負うことで体が活性化、再生化するということは確かなようです。それを故意的に行っていたのが昭和初期の頃まで盛んに行われていた打膿灸です。東京四ツ木の灸、大阪無量寺の灸など各地に家伝の灸があり、いずれも大きなお灸を体に据えて火傷を作り、独自の膏薬を貼るといった荒療法です。今ではほとんど消えてしまった民間療法ですが、背中にその傷痕を持った老人に出会うことが時々あります。この人達がみんな比較的元気であることを思うと今一度見直しても良い療法なのかも知れません。

第229回香肌文庫 2025.3.1