第225回 最高位の健康法
無添加の食品、無農薬の野菜、ミネラル水、これらを摂取することが理想ではありますが、あまり厳格過ぎるのもストレスです。例えばタバコや酒に害されないのはどんな人だと思いますか?それはいかにも美味そうに一服し、楽しそうに飲む人です。このような人たちは不思議とニコチンやアルコールに害されることがありません。無添加の食品や無農薬の野菜が体に良いことは当たり前ですが、これは最高位の健康法ではなく、一つ下位の健康法なのです。個性を伸ばす教育の上に人道教育があるように、健康法にも位があるのです。それでは健康の大前提、最高位の健康法とは何か?それは「執着しない」です。旅行やたまの外食の時くらい気にせず少々不健康なことをしていいのです。外食の時まで素材に警戒し、旅先でもサプリを欠かさず、当地のスポーツジムに行き… もちろん体にとって何が良いか悪いかを知っておく必要はあります。しかし、健康も執着し過ぎるとそれにエネルギーを奪われ、健康になるために疲れて死んでいきます。
お金、仕事、世間、愛、義理…みんな執着し過ぎてそれらに殺されているではありませんか。
お釈迦様もイエス様も「執着するな」「ほどほどにせよ」と教えてくれています。「いつ何時も怠ってはならない」という日本人に染み込んでいる考えは徳川が体制維持のために都合よく広めた儒学の影響です。日本人の美徳になっていますが、これを健康法に当てはめると有害です。健康に気を使い過ぎる人より無頓着の人の方が平均寿命が長いというデータもあります。ということで食欲の秋、行楽の秋を楽しみましょう!
第225回香肌文庫 2024.11.1