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香肌文庫 第207回 五行の話①土性

古代中国の五行論によると万物は木火土金水の五元素から成っており、そのうち木火金水は天の気、土は地の気としています。「天地交わりて人生じる」つまり下降した天の気に地の気が呼応して万物が生まれます。
天の気は「働き」であり、地は土台で天の働きを「形」にします。

五行の働きが人体に及んで肝心脾肺腎の五臓となるのですが、土の臓は脾に相当します。ただし現代医学でいう脾臓とは違って、東洋医学の脾は現代医学でいう膵臓や肝臓の一部に相当します。ですから病院で肝臓が悪いと言われた人が肝臓に良いとされている漢方薬を飲んだり肝臓のツボにお灸をしたりすれば副作用を起こす可能性があります。過去に小柴胡湯の副作用が問題になりましたが、あれも現代医学の肝臓と東洋医学でいう肝臓を同じに考えてしまった害です。話しがそれましたが、東洋医学でいう脾は消化器系と考えます。飲食物を取り込んで土台となる肉体を作ります。結合組織のことです。そして脾の働きによって作られた肉体、つまり体の結合組織全体も脾とします。肉体=脾体です。その脾体の上で他の肝心肺腎が働いているイメージです。
寿命が尽きてくると食べられなくなり肉体は衰弱して痩せてきます。死とは木火金水四つの魂が天へ帰るために土の肉体を脱ぎ捨てることです。

私たちが話す言葉も同じように天の音と地の音から成っています。音もそれぞれ同じ五行に相当する臓から発せられ、脾土が発する地音はア行で母音、天音を発する肝木、心火、肺金、腎水はカ行やサ行など子音です。言葉も人体と同じで、トマト(TOMATO)、富士(FUJI)のように母音である土の上で成立します。母音がないと発音できないのです。

古代ヘブライ語で神を表す「YHVH」は神聖四文字とされ、母音のない子音だけで構成されているため発音することはできません。一般的には「ヤハウェ」と解釈されていますが、本来は発音出来ないようになっています。
私たちは困ったことがあると「神様助けて下さい!」って願うのですが返事をしてくれません…。
神様の使う言葉は子音だけの天界語、聞こえなくて当然ですね。



第207回香肌文庫 2023.5.1

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