香肌文庫 第199回 診察と人相学④~義経と八兵衛
久しぶりに診察と人相学を書きます。コロナ禍の今は他人の顔もマスクで半分しか分かりません。そこでマスクから出ている眉毛、目について書こうと思います。眉毛は東洋医学では肝臓と相関するとされています。そして肝臓は意志力や積極性の源となっています。
秀麗な眉の持ち主は肝の力が充実している証拠で、先に言った意志力や積極性を程よく備えています。
しかし、「義経眉」と言って眉尻が跳ね上がり過ぎると意志力や積極性が攻撃的となり、短気で喧嘩腰となります。このような相手には逆らってはいけません。下に出て用心棒にでもなってもらうことです。
反対に眉尻の下がった通称「ハ字眉」は温和で妥協的な性質を表しています。ここではうっかり八兵衛と呼ぶことにします。癒しキャラで人柄は良いのですが、面倒くさいことは後回しで、汗をかくことが大嫌いです。頼み事をしてもすぐにはやってくれません。ちなみに義経眉は頼めば瞬時にやってくれます。
眉間の幅ですが、眉間は狭いほど義経に近づき、広いほど八兵衛となります。特に眉間の幅はその人の神経質度を表します。狭いと神経質で些細なことを気にして腹も立てやすくなります。ただし言った事はすぐ理解してくれる人です。眉間の幅が広過ぎると、鈍感で注意力も散漫です。悠々としていて頼もしくもあるのですが、片付け苦手で、遅刻の常習です。ちなみに義経は一時間前には来ています。
次に目に移ります。目は東洋医学では心臓と相関するとしています。心臓は表現力、明知性の源となっています。目は輝きが最も大切です。輝きのある目は心臓の力が充実している証拠で表現力、芸術性、閃きを持っています。形としては眉毛と同じで、目尻が上がれば義経が入り、垂れると八兵衛となります。目の大きさは好奇心を表します。大きい目の人はいわゆる一軍キャラです。多趣味で色々なことに興味を持ち、知識豊富です。しかし、深みには欠けます。友人も多いのですが、あまり深い関係は築けません。悩み事を相談すれば肩をポンと叩いて笑い飛ばしてくれます。どちらかと言えば八兵衛です。
反対に小さい目の人は陰キャで付き合いもノリも悪いのですが、独自の世界観を持っており、専門分野で大成します。友人は少ないですが親友関係を築きます。悩み事を相談すれば同情して一緒に切実な思いになってくれることでしょう。ただし嫌いな相手はバッサリの義経タイプです。
今回は眉毛と目の話しをしましたが、お分かりのように人相を見るコツは義経と八兵衛の比率、それぞれの濃度を見ます。そこへ目、口、鼻、耳など部位の持つ意味が加わり、多様性が生まれます。
第199回香肌文庫 2022.9.1