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香肌文庫 第136回 イジメ

PTAや町内会の集まりなど、少々面倒な思いをされている方も多いことでしょう。
そこで「やめたいけどやめられない」という方のために良い方法を教えます。まず、一般的な中流が占める地域でしたら、全身ブランドで身を包んで参加しましょう。しかし上流の多い地域でしたらセンスのない安っぽい服装で参加しましょう。このようにすればどちらも変な目で見られ、あわよくば嫌われ、欠席しても文句を言われることはありません。
実は子供のイジメも同じ原理で発生します。その集団の中にイレギュラーな存在が入ると周囲が過敏に反応してそれを取り除こうと攻撃します。自然の摂理と言えます。ちなみにスーパースターは子供の頃から「異彩」を放っているため、イジメられた経験を持つ人ばかりです。
食品アレルギーも同じで、自分にとってイレギュラーな物が「少し」入るため拒絶反応を起こします。沢山ではなく「少し」ということです。例えば田舎の農村に外人が歩いていればすごく目立ちます。みんなにギョロギョロ見られます。しかし東京なら外人が隣にいても見向きもしません。また、都会のマンションに住む人は部屋に小虫が一匹出ただけで大騒ぎします。しかしこの人たちが田舎へ旅行に行けば虫がいても案外平気でいられます。沢山いるからイレギュラーにならないのです。
これと同じ原理のアレルギー治療法が経口免疫療法です。アレルギーの原因物質を避けるのではなく、徐々に増やしていくことで食べられるようにするという方法です。
つまり、イレギュラーであるとか、正常か異常かなどは質的なものではなく量的なもので変わるということです。一人のまともな意見より、十人の間違った意見が正常になる世間と同じです。

鍼灸の古典『素問・脈解篇』には、その季節にイレギュラーな気が「少し」入る時に気候変化が起こり、人も体調を崩しやすいと説明しています。今月21日は夏至で、最も昼の長い「全陽」の日です。この日を境にして少し「陰」が入っきます。そこで陽たちはイレギュラーの陰をイジメるため、勢いが増し気温はさらに暑くなってきます。それでも夏が終わり冬になれば陰の逆転勝利です。
しかし、当たり前のようですが、なぜ冬が来たのでしょうか?
それは陰が絶対に屈することなく、強気で居座り続けたからなのです。もし陰が「自分が悪いのではないか?」「相手と仲良くできるように努力しよう」などと考えていたなら季節は変わりません。「次はアンタの番さ」と屈せず強気で居続ける者を天は次の勝者にするのです。
これは私の考えではなく、自然がお手本の当たり前の原理であることを明記しておきます。
ともあれ熱中症には気をつけて下さい。

第136回香肌文庫 2017.6.1

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