香肌文庫 第123回 金儲け
先日訪れたお寺に厄年にあたる人の年齢が大きく貼り出されていました。
厄年と言えば男が25・42・61才、女性19・33・37才が本厄とされ、本厄の前後には前厄と後厄があります。ここまでは一般的に知られていますが、このお寺はさらに大厄・小厄を加え、1・3・5・10・13・24・28・46・49・52・55・60・64・70才…と掲げ祈祷を勧めていました。お寺の方も根拠があって掲げているのでしょうが、これではほとんどの人が厄年ですね。これはお寺の金儲けです。
話は変わりますが、現在の血圧正常値上130が2000年までは180だったってご存知でしたか?正常値がたった8年で50も下がっているのです。経過をみますと、1987年は老人健診で要医療の診断基準が180/100以上、2000年は59才以下が130/85、60代が140/90、70代が150/90、80代が160/90、2004年は64才以下が130/85、65才以上が140/90、2008年は受信勧奨が140/90、保健指導が130/85と変化していったのです。
(つくられる病/井上芳保著より )
あるジャーナリストは血圧値がここ数年厳しくなっているのは、患者を増やす仕掛けであり、製薬業界の利権が絡んでいると指摘しています。高血圧と診断される患者は1987年の170万人が現在2700万人に増加したそうです。これではほとんどの人が高血圧になってしまいますね。これは製薬業界の金儲けです。
血圧が180以上でも、薬も飲まずに元気に過ごしている老人を私は何人もみたことがあります。その人たちは「少し高めの方が好調」とさえ言っていました。血圧の薬は服用しているものを突然やめるのは大変危険なのですが、薬を服用している人と高血圧と言われても最初から服用しない人にどれだけ寿命や発病率に差が出るのでしょうか?
1992年に厚生省が高血圧患者二千人に対して行った実験によると、降圧剤を服用させたグループと偽薬(医師のリスク管理下で)を服用させたグループに死亡率の差はなかったとのことです。
もう一つはフィンランド保険局で行われた実験ですが、年齢・境遇などが同じような立場の人1200人をAとB二つのグループに分け、Aは年二回の定期健診と栄養学チェック、飲酒・喫煙の制限、塩分・糖分の摂取制限などを管理、Bはまったく自由に生活させ、これを15年間追跡調査した結果、なんとAグループの方が1.45倍も死亡率が高く、高血圧、心疾患、ガン、自殺などもAグループに多かったそうです。
こうしてみると、「正常を確認しないと不安」という思いがストレスとなって病を生じていると思われます。確かに健診で救われる人もいることは事実ですからまったく不要なわけではありませんが、厳重な健診を奨励するのはいかがなものでしょう。これは医療業界の金儲けです。
今の私たちは検査数値に振り回されています。医療は数字合わせではありません。体質は人それぞれ、正しい生活をしている上での数字ならそれがその人のベスト数値だと私は思います。病院や薬とは上手にお付き合いし、頼り過ぎないことが賢明です。
そこで、日常の健康管理には鍼灸をお薦めします! 体と季節を同化させ、未病を防ぐ鍼灸治療を定期的に受けてみてはいかがでしょうか。これは私の金儲けです。
第123回香肌文庫 2016.5.1
厄年と言えば男が25・42・61才、女性19・33・37才が本厄とされ、本厄の前後には前厄と後厄があります。ここまでは一般的に知られていますが、このお寺はさらに大厄・小厄を加え、1・3・5・10・13・24・28・46・49・52・55・60・64・70才…と掲げ祈祷を勧めていました。お寺の方も根拠があって掲げているのでしょうが、これではほとんどの人が厄年ですね。これはお寺の金儲けです。
話は変わりますが、現在の血圧正常値上130が2000年までは180だったってご存知でしたか?正常値がたった8年で50も下がっているのです。経過をみますと、1987年は老人健診で要医療の診断基準が180/100以上、2000年は59才以下が130/85、60代が140/90、70代が150/90、80代が160/90、2004年は64才以下が130/85、65才以上が140/90、2008年は受信勧奨が140/90、保健指導が130/85と変化していったのです。
(つくられる病/井上芳保著より )
あるジャーナリストは血圧値がここ数年厳しくなっているのは、患者を増やす仕掛けであり、製薬業界の利権が絡んでいると指摘しています。高血圧と診断される患者は1987年の170万人が現在2700万人に増加したそうです。これではほとんどの人が高血圧になってしまいますね。これは製薬業界の金儲けです。
血圧が180以上でも、薬も飲まずに元気に過ごしている老人を私は何人もみたことがあります。その人たちは「少し高めの方が好調」とさえ言っていました。血圧の薬は服用しているものを突然やめるのは大変危険なのですが、薬を服用している人と高血圧と言われても最初から服用しない人にどれだけ寿命や発病率に差が出るのでしょうか?
1992年に厚生省が高血圧患者二千人に対して行った実験によると、降圧剤を服用させたグループと偽薬(医師のリスク管理下で)を服用させたグループに死亡率の差はなかったとのことです。
もう一つはフィンランド保険局で行われた実験ですが、年齢・境遇などが同じような立場の人1200人をAとB二つのグループに分け、Aは年二回の定期健診と栄養学チェック、飲酒・喫煙の制限、塩分・糖分の摂取制限などを管理、Bはまったく自由に生活させ、これを15年間追跡調査した結果、なんとAグループの方が1.45倍も死亡率が高く、高血圧、心疾患、ガン、自殺などもAグループに多かったそうです。
こうしてみると、「正常を確認しないと不安」という思いがストレスとなって病を生じていると思われます。確かに健診で救われる人もいることは事実ですからまったく不要なわけではありませんが、厳重な健診を奨励するのはいかがなものでしょう。これは医療業界の金儲けです。
今の私たちは検査数値に振り回されています。医療は数字合わせではありません。体質は人それぞれ、正しい生活をしている上での数字ならそれがその人のベスト数値だと私は思います。病院や薬とは上手にお付き合いし、頼り過ぎないことが賢明です。
そこで、日常の健康管理には鍼灸をお薦めします! 体と季節を同化させ、未病を防ぐ鍼灸治療を定期的に受けてみてはいかがでしょうか。これは私の金儲けです。
第123回香肌文庫 2016.5.1