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香肌文庫 第106回 燃える闘魂 2015年はどんな年?

二酸化マンガンという黒い物質をオキシドールに入れると酸素を放出します。その酸素を試験管に溜め、火のついた線香を入れると"ポッ"と勢いよく燃えます。こんな実験を中学校の理科の授業でやった人も多いかと思います。「授業サボってました」と言う人はオキシドールで茶髪にしていた人です。
冗談はさておき、この実験で分かるように酸素には燃焼作用、活発化作用があります。我々人間は八割の窒素と二割の酸素からなる空気を吸って生きていますが、積極的行動を起こす交感神経はこの中の酸素による影響が大きいそうです。酸素には我々動物をはじめ、様々な物を奮い立たせる性質があると言えます。この化学で言う酸素を気学九星では三碧木星と言います。そして迎える2015年の暦は三碧木星の年となっています。
温度を上昇して万物の成長を活発化させる三碧木星は春の季節に相当します。このため三碧木星の年は春の息吹のように生命力に溢れます。これまで凍結していた物事が氷解し動き出す年です。地中から続々と新芽が出るように、新規、新製品、世界初といったような話題に溢れることでしょう。
そして「三碧木星を以て怒りとする」とされているのですが、怒りは先に説明した活発化作用、成長作用と繋がってきます。例えば「奮闘」は成長条件であり、良い怒りとも言えます。今年ノーベル物理学賞を受賞した中村修二教授も「研究の原動力はアンガー(怒り)だった」と言ってました。反対に悪い怒りは喧嘩となり
引いては戦争になります。良くも悪くも競い合いが激化しやすい年です。
また、大地の怒りは地震や噴火になります。三碧木星を易学では「震」と言います。引き続き注意が必要です。天空の怒りである雷も三碧木星の象意です。落雷に注意であると同時に豊作が期待できます。雷の多い年が豊作になりやすいことは科学的にも証明されています。これからも「怒り」が成長条件を含んでいることが分かります。
三碧木星の年や月に生まれた人は上述した性質を生まれながらに持っています。このため大変積極的であり、猪のように目標に向かって一路邁進します。行動力抜群で何ごとも迅速です。
気をつけたいのは、とにかく前へ進みたいという気持ちが強くなるため勇み足になってしまうことです。後になって「やってしもた…」となることもよくあります。また雷ですから何事も最初の勢いだけでしめくくり
の悪い所があり、急に意気消沈してしまうことがあります。とにかく三碧木星の最たる注意点は軽挙妄動です。
三碧木星の人は負けず嫌いが多いのですが、それは潔癖性から来ています。オキシドールで茶髪になるように、酸素を含むオキシドールには脱色作用、消毒作用があります。三碧木星の人はこの作用を持っているため潔癖性の人が多いのです。潔癖と言うと極度な綺麗好きを思い浮かべますがそれだけではありません。好嫌善悪をはっきりする、他人のやり方をマネるのが嫌い、一番でないと気分が悪いという気持ちも全て潔癖性から発する心理です。

三碧木星の臓器は肝臓とされています。先に交感神経が酸素の影響を受けやすいと言いましたが、その交感神経は肝臓と密接に関わっているそうです。交感神経が過剰亢進するとイライラするのですが、東洋医学では怒ってばかりいると肝臓を傷ると説明しています。
東洋医学では感情は五臓から湧くとされており、肝臓からは「魂」と呼ばれる力が湧くとしています。 魂とは積極力のことです。ついでに言うと「魄」は抑止力で肺から湧きます。
感覚では視力が三碧木星となります。成長つまり伸びるとは遠心性であり、遠心性の感覚は視力となります。逆に求心性の感覚は聴覚や臭覚です。ですから肝臓が弱ると視力が低下するのです。
このようにどこを組み合わせてもつじつまが合います。それは気学九星も東洋医学も自然の真理だからです。
最後にこれまで説明してきた三碧木星の象意である「燃焼」「猪」「闘い」「魂」「木」をたすと、燃える闘魂アントニオ猪木になります。彼は1943年の三碧木星生まれです。三碧木星の人は春の気を持っていますので気持ちも行動も若々しく、年齢を考えません。「1・2・3 ダアーッ!」猪木氏にあやかりフレッシュで元気な年にしましょう。一年間ありがとうございました。

第106回香肌文庫 2014.12.1

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