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香肌文庫 第103回 五臓の花

五臓にはそれぞれ花があります。肝の花は爪、心は顔の色艶、脾は唇と乳、肺は皮膚、腎は髪となっています。
女性がお金かける所ばかりですね。全て五臓を根っことして咲く花です。東洋医学では「五華」と言います。
五華は臓の力を推測する診断点となります。美しく健康的な爪は肝の力、張りのあるバストは脾の力、健康的な髪は腎の力が充分であることを表しています。つまり、五華はそれぞれの臓の「余力」で咲くのです。
もしかしたら植物の花も余った力で咲き、私達を楽しませてくれるのかもしれません。人生における成功も余った分が名誉という花になります。
しかし花の命は短きもの、年を取ってきますと五臓の力は低下してきます。余力もなくなり、臓も基本的な生理活動だけで精一杯です。爪は脆くなり、顔はしわくちゃ、バストは垂れ下がり、髪は薄くなってきます…。
花を少しでも長持ちさせるにはエステや○○酸に頼るだけではなく、五臓の力を低下させないようにすれば良いことが分かります。五臓の力を極力低下させない方法は高価な健康食品に頼るより悪習慣をやめる方が大事です。

それと、五華の他にも五臓の余力で成り立っているものがあります。それは感覚器です。例えば視力は肝、聴力は腎の余力で成り立っています。これも加齢とともに弱くなるのは臓の余力がなくなってくるためです。
現在では人工的に視力や聴力を劇的に回復させる技術があるようですが、東洋医学の観点から見れば多少なりとも臓に負担をかけることになるのかもしれません。お年寄りの仕事を増やしてはいけませんね。
さて、15日は敬老の日です。老臓?を敬いましょう。

第103回香肌文庫 2014.9.1

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