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香肌文庫 第9回 自律神経の調節って?~東洋医学の脈診

私たちは普段意識していなくても心臓が動き、食事をしたら胃腸が働き、暑いと発汗し、寒いと毛穴が閉じたりします。これらは全て自律神経の働きによります。自律神経は交感神経と副交感神経とに分けられ、昼間仕事をしているときは交感神経が中心となって働き、夜家でゆったりしているときは副交感神経が中心に働いています。体の生理作用では、交感神経が亢進すると血圧が上昇し、筋肉は緊張、唾液の分泌は減少します。
反対に副交感神経が亢進すると血圧は下降、筋肉は弛緩、唾液の分泌は促進します。
これらはほんの一例で、自律神経は全ての生理作用に関与しています。基本的にはこれら交感神経、副交感神経のバランスがとれているのが理想なのですが、過労や睡眠不足、精神ストレスなどにより、どちらか一方が不必要に亢進、または低下しますと、食欲の減退または異常亢進、不眠または一日中眠い、イライラする、憂鬱になる、何もしてないのに肩や背中が凝る、などの症状があらわれます。これが自律神経失調症です。
自律神経失調症の症状は様々であげたらきりがありませんが、いずれも病院に行くと「特に異常ありません」と言われます。

自律神経の調節とは、この交感神経と副交感神経のバランスを取り戻してあげることなのですが、これには鍼灸が効果的です。各個人の症状や体質に応じたツボに刺激を与えていくわけですが、「目に見えない自律神経が整ったということがなぜ分かるのか?」という疑問を持たれる方も多いと思います。「凝っていた筋肉が柔らかくなった。」という程度なら触れれば分かりますが、その他の詳細な状態は「脈診」で判断できるのです。脈診と言っても医師の診る脈拍数ではありません。東洋医学の脈診とは、どの内臓が疲れているのか、どのツボを刺激すればよくなるのかといった情報が分かるのです。そして脈診に従って治療しますと、非常に良い脈に変わります。良い脈とは、速過ぎず遅過ぎず、強過ぎず弱過ぎず、細過ぎず太過ぎずといったちょうど良い脈をいいます。交感神経の亢進しているときは速くて強く細い脈、副交感神経の亢進しているときは遅くて弱く太い脈になっています。ですからちょうどよい脈になるということは自律神経のバランスがとれた証拠となるのです。皆さん「良い脈」で元気にがんばりましょう!

第9回香肌文庫 2006年

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