0598-31-1809受付時間:AM9:00〜PM6:00 
休診日:木曜・日曜・祝日

香肌文庫 第8回 頭寒足熱と謙虚~健康人の姿

今季の冬は厳しい寒さの日が多く、当院も暖房を強でフル回転といった日々が続きました。しかし、暖房とは厄介なもので、暖めど暖めど熱気は天井に昇ってしまい、足元はいつも冷え冷えです…。
さて、私達の体がこのような部屋の状態になってしまうことを東洋医学では 「上実下虚」とか「逆気」と言い、万病の元とされています。冷えるだけでなく、疲労が重なり抵抗力が弱まっても起こります。
上実下虚の症状は、単に足腰が冷えて顔がのぼせるといった軽いものから頭痛、肩こり、高血圧、顔頭の吹出物、歯痛などがあり、脳溢血などは最も重症なものと言えます。いずれにしても治療・予防は下半身を暖めることです。鍼灸治療も足腰に多く施術をします。そうすれば上半身はクールダウンします。
本来健康な体というものは、昇ろうとする熱気を引き下げ、下降する冷気を押し上げるという力があります。これが抵抗力であり、生命力の姿なのです。俗に頭寒足熱とも言います。

それでは「健康な心」とはどういったものなのでしょうか。これまで述べてきた頭寒足熱の理屈を考えれば簡単に分かります。表面に昇りやすい喜怒哀楽、傲慢さを引き下げる力のある心です。つまり理性があって謙虚ということです。頭寒足熱」と「謙虚」 まったく同じ性質のものです。

第8回香肌文庫 2006年著

営業日カレンダー

× ×

お問い合わせフォーム

鍼灸専門カササギ堂

〒515-0073
三重県松阪市殿町1540-37
TEL 0598-31-1809