香肌文庫 第70回 願いを叶える
病が治りやすい人共通の言葉が「あっ、そういえば治ってました」です。治りたいと思って治療を受けたら、あとは大丈夫と思って病のことは忘れてしまうようです。我々は「忘れる」というとマイナスのイメージを持ってしまいますが、今回は「大いに忘れましょう！」というお話です。
宝くじに当選する人ってどんな人だと思いますか？答えは買ったことすら忘れてしまうような人です。神棚に奉って「当たって下さい」と毎日拝んでいるような人は大抵当たりません。
自分自身の努力が必要な願いも、自分の力ではどうにも出来ない願いも、最後は全て天に任せて忘れましょう。生物の進化するきっかけが「こういう風になれればなあ…」であるように、自然には願いを形にさせてくれる力が必ずあります。そのためには天に願いを送信しなければいけません。
そうです、送信＝忘れることです。
いつまでも「どうかお願いします神様仏様…」と意識していてはマイフォルダに保存されたままの状態です。
やることやって願を掛けたら、あとは安心して忘れましょう。
宇宙の真理を説いた『易経』では送信も忘却も同じく「離」といいます。字のごとく自分から離れるという意味です。寺院で行われる護摩祈祷も願いを書いた薪を燃やしてしまいます。決して大事に取って置きません。
七夕の短冊も本来は最後に川へ流します。全て「離」、送信ですね。
さて、香肌文庫も今年最後の送信となります。最近では海外からも閲覧して下さる方がみえるようで大変嬉しく思っております。皆様、初詣を終えたら大いに忘れ、願望成就の2012年にして下さい。でも当院のことまで忘れないで下さいね！一年間ありがとうございました。 感謝
第70回香肌文庫 2011.12.1
